狭いベランダでも心地よく!奥行きと高さを利用した癒やし空間の作り方
限られたベランダを、もっと広く心地よく
都心のマンションにお住まいの皆様にとって、ベランダは貴重な屋外空間です。洗濯物を干すだけでなく、ちょっとした息抜きの場、癒やしの空間として活用したいとお考えの方も多いでしょう。しかし、「狭いから何も置けない」「どうしたら良いかわからない」と感じていらっしゃるかもしれません。
実は、限られた広さのベランダでも、ちょっとした工夫で視覚的に広く見せたり、より快適な空間にすることは十分に可能です。特に、奥行きや高さを意識したガーデニングを取り入れることで、狭さを感じさせない、心安らぐヒーリングガーデンをつくることができます。
この記事では、狭いベランダでも心地よくガーデニングを楽しむための、空間を広く見せるための具体的なアイデアをご紹介します。初心者の方でも手軽に始められる工夫を中心にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
奥行きを活かす配置の工夫
ベランダに奥行きがある場合、その特性を活かすことで空間に広がりを感じさせることができます。
- 手前に背の低いものを、奥に背の高いものを配置する 基本的なテクニックですが、手前に背丈の低い植物やアイテムを置き、奥に向かって徐々に背の高いものを配置することで、自然な遠近感が生まれ、奥行きが強調されます。寄せ植えを作る際にも応用できます。
- 視線を誘導するフォーカルポイントを作る ベランダの一番奥や、窓から見た時に視線が集まりやすい場所に、少し目を引くような植物や小さな飾り(例えば、おしゃれなジョウロやミニチュアのオブジェなど)を置くと、視線が自然と奥へと誘導され、空間が広く感じられます。
- 反射するものを取り入れる 小さな鏡や光沢のある鉢、水鉢などをベランダの奥の方に置くと、光を反射して空間に奥行きや明るさをもたらす効果が期待できます。ただし、周囲への光の反射には十分配慮が必要です。
- 手前と奥で植物の種類や色に変化をつける 手前には葉が細かかったり明るい色の植物を、奥には葉が大きかったり濃い色の植物を配置するなど、変化をつけることで空間にリズム感が生まれ、奥行きを強調できます。
高さを活かす立体的な工夫
地面だけでなく、上方向の空間を活用することは、狭いベランダでガーデニングを楽しむ上で非常に有効です。
- ハンギングプランターや吊り下げアイテム 手すりや物干し竿、専用のフックなどを利用して植物を吊り下げると、地面のスペースを取らずに緑を増やすことができます。目線の高さやそれより少し上にグリーンがあることで、空間に立体感が生まれ、視覚的な広がりを感じさせます。風に揺れる様子も心地よい癒やしとなります。
- フラワースタンドや段差のある棚 複数の鉢をまとめて置けるフラワースタンドや、高さの異なる棚を使うと、限られたスペースでも多くの植物を飾ることができます。植物の配置に高低差が生まれることで、単調にならず、動きのある魅力的な空間になります。100円ショップやホームセンターにも手頃な価格のアイテムがありますし、古い木箱などを積み重ねてDIYするのも良いでしょう。
- 壁面を活用する ラティスやワイヤーネットなどを壁に立てかけたり固定したりして、そこにフックを使って鉢を飾る方法です(賃貸の場合は穴を開けない工夫が必要です)。つる性の植物を這わせるのも効果的です。壁面がグリーンで彩られることで、視線が上へと誘導され、空間全体の広がりを感じやすくなります。
植物選びとアイテムのヒント
空間を広く見せるためには、選ぶ植物やアイテムも大切です。
- 広がりすぎない、コンパクトな植物 横に大きく広がる植物よりも、上に伸びるものや比較的コンパクトにまとまる植物を選ぶと、狭いスペースでも圧迫感がありません。
- 葉の色や形、質感に変化をつける 緑だけでなく、シルバーリーフや斑入りの植物、カラーリーフなどを取り入れると、空間に奥行きや動きが生まれます。また、葉の形が尖ったもの、丸いもの、垂れ下がるものなどを組み合わせることで、視覚的な楽しさが増します。
- 透明な容器や背の低い鉢 手前に透明なガラス容器に入った水耕栽培の植物を置いたり、背の低いシンプルなデザインの鉢を選ぶと、圧迫感が軽減され、空間がすっきりと見えます。
- 床材の色を明るくする ウッドパネルやタイルなどを敷く場合、明るい色のものを選ぶと、光を反射しやすく、ベランダ全体が明るく広く感じられます。
まとめ
「狭いベランダだから」と諦める必要はありません。奥行きや高さを意識した配置、立体的なアイテムの活用、そして植物選びの工夫によって、限られたスペースでも心地よい癒やしの空間を作り出すことは十分に可能です。
ここでご紹介したアイデアは、どれも初心者の方でも手軽に始められるものばかりです。少しずつでも良いので、まずは一つ試してみてはいかがでしょうか。ご自身のベランダにぴったりの「広く見える工夫」を見つけ、日々の疲れを癒やす自分だけのヒーリングガーデンを楽しんでください。
他の読者さんの素敵な工夫も、きっとたくさんのヒントを与えてくれるはずです。